大人になってから発達障害に気づいてよかったと思う理由【大人の発達障害】

大人になってから発達障害に気づいてよかったと思う理由



発達障害の方が発達障害を自覚するのは、以下の2通りのパターンがあると思います。

  1. 子供の時に親が気づいて病院を受診し、早いうちに発覚するパターン
  2. 子供の頃は「ちょっと変わった子」で見過ごされ、大人になってから仕事や生活でつまづいて病院を受診し発覚するパターン

ちなみになっつんが診断を受けたのは24歳の時なので、②に該当します。

今は「大人の発達障害」というキーワードも浸透してきたぐらい、大人になってから発達障害に気づく人が急増しているようです。

今回はこの「大人の発達障害」についてまとめました。

 

20代後半に入った私の考えですが、やっぱり気づくのは早ければ早い方がいいです。

発達障害は早期診断が大事です【アスペルガー/自閉症/ADHD】

2019年6月13日

この記事にも書いていますが、早くに発達障害に気づいていれば周りの大人も配慮できるし、いじめも防げるし、発達障害を考慮した進路選択もできるからです。

でも私個人的には、「大人になってから発達障害に気づいたのは、私にとっては良かったのかもしれないな」と思いました。

その理由を書いてみます。

 

なぜ大人になるまで気づかれないのか?

「本当に発達障害なら子供の時に気づかれるはずだから、大人になってから診断を受けた人は偽物」と論じている人をTwitterでたまに見かけます。

私はこの意見には全面的に反対です。

私もそうですが、実際に大人になってから診断される人がかなり多いからです。

なぜ障害者手帳が出るほどの大ごとに周りの大人が気づかないのかと言うと、「障害」なのか「個性」なのか見分けがつかないからです。

 

ADHDの場合は「落ち着かない子」「ドジな子」だと思われ、大人も注意するだけで終わってしまうというパターンがあります。

でも周りの子供たちと同じことが普通にできなかったり、自分ばかり注意されてしまうことで本人の中では自己肯定感が下がってしまいます。

 

ASDの場合は特に見分けるのが難しいです。

なぜなら「いい子」「おとなしい子」と思われ、問題児扱いされないどころか「優等生」扱いされることが多いからです。

長期記憶が得意なため、学校の成績がいい子も多いです。

そのためASDの子供の場合は学生時代をすんなりとクリアしてしまい、就職して初めてつまづくケースが大半ですね。

ですがコミュニケーションにおいては問題点があるため、学校の友達との人間関係や、「自分だけ何か違う」という感覚に悩むのではないでしょうか。

苦しくてたまらないのになぜなのかが分からないし、自分でSOSが出せないまま大人になってしまう子が多いです。

 

発達障害に気づいてくれなかった親が悪い?

「子供の時に親が気づいてくれたら、周りから配慮を受けられたり対策も取れて、いじめられたりあんなにつらい思いをしなくて済んだかもしれない・・・」

「もっと発達障害に向いている仕事に就くための進路選択もできたかもしれない・・・」

大人になってから仕事や生活につまづいて発達障害の診断を受けた方は、こんなことを思っては気づいてくれなかった親を責めたくなったりするかもしれません。

なっつんも子供の頃は発達障害に気づかず、暗闇の中を1人で戦っているような苦しい時期を経験したので、その気持ちは分かります。

こんな子供は自閉症(アスペルガー)かも。当事者が語ります。

2018年6月9日

この時期がトラウマとなって自尊心が低下し、回復するのに10年ぐらいかかりました。

とにかく成人するまで自己肯定感を全く持てずにいつも何かに悩んでいました。発達障害の子供にはありがちなパターンだと思います。

だから、「親が気づいてくれていたらもっと楽しい10代を送れていたのかな・・・」「こんなに適職選びに苦労しなかったかもな・・・」親のせいにしたくなる気持ちを持ったことは何度もあります。

 

ですがよく考えてみれば、発達障害の概念が一般に広まってきたのはここ数年のことです。

親の世代には知らない人も多くて当然だったと思います。

昔は今ほどネットも発達していなかったですし、よっぽどの読書家か、心理学や精神医学に精通している方でないと「発達障害」について知らなかったのでは、と思います。

なっつん

逆にネットがない時代に「発達障害」を知っていたという方はとっても聡明な方だと思います。

だから親を責めるのは間違いですし、過ぎたことを悔やんでも仕方ありません。

発達障害と上手にお付き合いしながらどうやって生きていけばいいのか、考えたり情報収集する方がずっと建設的です。

 

大人になってから発達障害に気づいてよかったと思う理由

なっつんが今振り返ってみて「大人になってから発達障害に気づいて良かったのかもしれない」と思う理由をまとめました。

 

健常者になりすます技を習得できた

発達障害なのに発達障害と知らずに一般人の中で生きてきたわけですから、サバイバルスキルというか、健常者のふりをするスキルはかなり磨かれたと思います。

「変な子」「不思議ちゃん」とよく言われ、自分の何が他の人と違うのか、どうすれば変じゃなくなるのか分からずに、苦しい思いをたくさんしました。

でも試行錯誤や失敗を繰り返すうちに、一般人の中で上手く立ち振る舞う自分なりの方法を見つけることができ、人間関係の失敗が減っていきました。

なっつん

外国に引っ越して、言葉も文化も分からなかったけど何年も住んでいるうちに現地の人らしくなって現地に馴染めるようになってきた、という感覚に近いかも。

でもやはり「外国」に過ぎないので、母国語で母国の文化が1番楽なのは間違いない。

なっつんは女性なので女性特有の人間関係に悩まされたりもしましたが、今では女子会を上手くやり過ごすこともできるようになりました。

アスペ女性の人生はハードモードなのか?【女子会が苦手】

2019年8月10日

でもある程度は「なりすます」ことができても、やはりそれは本当の自分を無理やり捻じ曲げています。なので健常者のふりをした後はすごく疲れてしまいます。

日本社会では特に「なりすます」のが必要になる場面もありますが、必要な場面以外は個性をオープンにしていてもいいのかな、と思えるようになってきました。

それでも好きになってくれる人とだけ付き合えばいいし、「変人」と馬鹿にしてくる人とは距離を置けばいいのです。

なっつん

そう考えると発達障害の特性をオープンにすることは、相手の人間性を見極めるのに役立つかも。

 

クローズ就労ができる基盤になる

クローズ就労とは「一般人の中に混ざって障害を隠して働くこと」です。

それに対してオープン就労は「障害をオープンにして働くこと」です。障害者雇用もこれに当たりますね。

障害者雇用の方が配慮を受けられるし働きやすいという意見もありますが、必ずしもそうではありません。

一般の人とほぼ同じ仕事内容なのに給料だけ安いというケースも多いのです。障害者雇用の現実についてはこちらの記事にまとめてます。

知ってほしい、障害者雇用の現実【オープン就労とクローズ就労】

2019年6月20日

なので私が思うに、発達障害の理想の働き方は「クローズ就労でストレスなく働けること」もしくは「フリーランス」だと思います。

クローズ就労をするにしてもフリーランスをするにしても必要なのが、まさに「健常者の中で上手く立ち振る舞う技」なのです。

発達障害に対する理解も配慮もない状態で上手く自分の特性と付き合っていかなければなりません。

なっつん

フリーランスやるにしてもコミュニケーションは100%必要

大人になってから発達障害に気づいた人は、健常者の中に混ざって生活する経験をしてきているわけなので、この基盤ができているということになります。

 

それに対し子供の頃に発達障害に気づいた人は、ここで苦労するかもしれません。

発達障害のお子さんの話を聞いていても、親や先生の配慮を受けるのが当たり前になっている子が多いように感じるからです。

理解と配慮されるのが当たり前という前提のままクローズ就職をすると、全く理解も配慮もしてくれない冷たい社会にぶち当たることになってしまいます。

そうなるとオープン就労の道しかなくなってしまいますね。

 

クローズ就労とオープン就労のどちらがいいのかは良く議論されていて、賛否両論あります。

残念ながら、まだまだオープン就労の求人は数少ないのが現実です。

可能性を広げるためにも、クローズ就労ができる基盤があるのは大事なことです。

 

大人になってからの方が理解しやすいし、受け入れやすい

発達障害の特性や苦労とか対処法って、脳の機能や心理学や社会学も絡んできて、なかなか複雑です。

私が気づいたのは24歳の時だったので、すんなりと理解できる年齢でした。

「子供の頃これができなかったのは発達障害のせいだったのか!」と長年の謎を解明するように、実体験と結びつけて1つ1つ理解することができました。

でもこれが10代の頃だったら、理解できなかったのではないかと思います。

何となく理解できたとしても、思春期のお年頃では「受け入れる」ことができなかったかもしれません。

そう言った点でも自分は社会人2〜3年目という、ベストなタイミングに気づくことができたなと思いました。

 

発達障害を乗り越えて大人になった人は、メンタルが強くなる。

「可愛い子には旅をさせよ」という言葉は、甘やかすよりも旅をさせて苦労した方が強い子になりますよ、という意味ですよね。

発達障害もそれと同じです。大人になるまで気づかなかった人は、子供時代ずっと1人で見えない障害と戦い続けてきたことになります。

「他の子と違う」ことで苦しい経験もたくさんしますが、それを1人で乗り越えることができた人は間違いなくメンタルが強くなっています。

だから気づいてくれなかった親を責めたり過去を悔やむのではなく、そのことに自信を持って前に進んでほしいなと思いました(^^)

 

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1 個のコメント

  • 私も優等生と言われて過ごしてきました。運動や家庭科がものすごく出来ず、女子トークも苦手。どこが優等生なんだと、暗闇を彷徨い続けてきました。取り柄のないASDとADHDの私がなんとか働き続けているのも、定型社会で生き抜いてきたからです。ただせめて高校に入る時点では知っておきたかったです。

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