アスペルガー(ASD/自閉症)は一般的に男性の方が多いと言われています。その男女比は3:1とも、4:1とも言われ、圧倒的に女性の方が少ないのです。
そんな少数派に属するアスペ女の私は、何度も素朴な疑問を抱きました。「私って普通の女の子じゃないのかな、おかしいのかな・・・」と。
一般的には男性より女性の方が人生イージーモードと思われている傾向がありますが(今はそんなことなく平等になってきているけど)、アスペ女子は例外で、人生がハードモードになりがちです。
今回はASDを診断されているアスペ女のなっつんが、実体験を元にアスペ女子が経験する、女性ならではの特徴について書こうと思います。
アスペ女性の数は少ないですが、アスペ傾向のあるグレーゾーンの女性も含めると結構な数が居るのではないかと思います。この記事が、発達障害と戦いながら頑張って生きている女性の助けになれば嬉しいです。
アスペ女性は男脳

この論文で、以下のような仮説が立てられています。
「自閉症は極度な男性型脳を持っている」
参照:自閉症が男子に多いのは? ( 国立特別支援教育総合研究所 )
論文ではこの主張は根拠が不十分とされていますが、私は概ね賛成です。
そう、アスペルガーとは男性脳の持ち主なのです。
メンタリストDaiGoのこちらの本でも、面白い仮説が立てられています。
「薬指」が「人差し指」より長ければ、男性脳の持ち主という説です。

つまり見た目は女、中身は男なのがアスペ女性なのです。
男性脳を持っているにも関わらず「女の子」として育てられ、「女」社会の独特の派閥やルールの中での立ち居振る舞いが求められ、徐々に社会の中で「女」として「妻」として、「母」として役割を求められていく。
社会から求められる「女」としての理想像と、本当の自分自身とのギャップをどう埋めていくか、どう競合させて生きていくかという点に、アスペ女性は悩まされるのではないかと思います。
また社会の中、女性の中の少数派として、自分だけ他の女の子と考え方が違うという疎外感や孤独感とも戦っていく必要があります。
アスペ女性が生きづらい理由


① ガールズトークができない/女子会が苦手
これはなっつんが長年悩まされた課題であり、今もなお悩んでいます。
理由は女同士特有の暗黙のルールを守ること、そして女同士の会話で発生しがちなマウンティングを非常に苦痛に感じるからです。
例えばこんなのですね。
・思っていなくても「カワイイ~」と言わなければならない
・分かっていなくても「わかる~」と言わなければならない
・表面上はにこにこと仲良しのように振る舞うも、本人のいないところでは悪口を言う
・悪口大会が始まったら便乗して盛り上がる空気感
・「そのバッグ誰にもらったの?」「彼or旦那さんは何の仕事をしてるの?」というような、人やそのパートナーのプライベートを詮索する
・さり気なく自分の方が上だと誇示する、マウンティング(これが1番苦手でした・・・)
女同士で会話する時は「共感」が大事です。
「こうしたらいいんじゃないか」と解決策を示すよりも、「わかるよ、つらかったね」と共感してあげる方が女性脳は大事なのです。
だから「その髪型可愛くないよ」と正直な意見を述べるより、嘘でも「カワイイ」と言うのが正解なんですね。
しかし男性脳のなっつんはこれが上手にできず、空気を読んで「わかる~」と言うべき場面でも、「それは違うと思う」と自分の意見を述べてしまいます。







そのため長く付き合っている女友達は、同じようにASD傾向があるかサバサバ・ハッキリしている子が多い
② 集団行動が苦手、女子特有のグループ行動が苦痛
アスペルガーは集団行動が苦手で、単独行動の方が楽に感じる人たちです。
そんなアスペ女性にとって、女子特有のグループ行動は特に苦痛に感じるもの。
常にグループで連れ立って行動し、毎日同じメンバーでお弁当を食べなければならなかったり、グループでお手洗いに行ったり・・・
かと言ってグループの空気を乱せばグループから追い出されていじめられる。
こういった群れを作って行動しなければならないという暗黙のルールも、私には非常に苦痛でした。
昼ぐらい1人で食べさせてくれよとよく思っていたし、買い物は絶対1人でじっくり選びたいし、最終的に1人旅にまでハマってしまいました。
そのくらいアスペ女子は1人が楽で、1人の時間が必要なのです。
③ クラスの女の子と趣味が違った
これもよく感じていました。
みんながジャニーズやイケメン俳優や月9ドラマに夢中になる中、私は全く興味が持てず、どちらかと言えばオタクでした。
この記事にも書いていますが、マンガやアニメやゲーム、声優、またはファンタジー小説や洋画などが私の興味の対象でした。他にも、古く歴史があるものも好きで、歴史小説や純文学、美術、大河ドラマ、クラシック音楽も好きでした。
2019年の今はオタク趣味が徐々に大衆化して来た感じがしますが、私が学生だった時はまだまだオタク趣味の黎明期に近く。
「オタク」は馬鹿にされる対象であったため、ひたすら自分の趣味を隠しては、みんなについていくために人気の芸能人やテレビ番組やドラマの名前を頑張って暗記していました。(ちなみに今もジャニーズはSMAPと嵐ぐらいしか全員の顔と名前が一致していません笑)
さらにお嬢様育ちの私立校でもなかったため、歴史や美術や純文学が好きと言う人が周りに少なく、何度か馬鹿にされてしまったのがトラウマになっています。相手によっては「気取っている」というマイナスのイメージを持たれることがあると分かりました。
私は子供の時から純粋に美術館とか行くのが好きで、美術が好きな人がいると素敵だなという印象持つ。
— なっつん@発達障害&HSP (@nattsu_326) June 7, 2019
でも、なぜか趣味を聞かれて美術館と答えると「高尚なんですねぇ〜」「庶民には理解できません、失礼致しました」とか嫌味っぽくリアクションされたことがあり、表に出さないようになった。







↑このツイートに多くの反響が寄せられていることから、同じことを感じていた人が少なくなかったのだと知ってほっとしました(^^)
④ 「女」になることへの抵抗感
アスぺ女子は、化粧やおしゃれや恋愛などに興味を持つのが遅い、または全く持たずに思春期や適齢期を終える方が多いようです。
確かこの本にも書いてありましたが、アスペ女性は流行についていくのが苦手です。
周りに合わせることをしないため、例えば周りが流行の髪型にしていてもアスペの人はあまり気にしません。
しかしこだわりも大変強いため、1度美容に興味を持つと今度はモデル並みの過剰な美意識を持ってしまうこともあります。ここの筋肉がどうとかスリーサイズは何cmとか、細部や数字にこだわり出すと止まらなくなってしまうのです。
なっつんも化粧を始めたのは20歳、おしゃれに関心を持ち始めたのもそれくらいだったので、やはり周りと比べると遅かったかもしれません。
が、1度美容にハマってしまうと、化粧品の成分やスタイルの黄金比率、この服はパーソナルカラーや骨格診断がどうのなどASDらしくこだわりを持って細かいところを突き詰めるようになり、服を選ぶのに3時間かかってしまうようになりました笑
しかしなぜそんなに美容やファッションにハマったかと言うと、色の調和を考えたり美しく飾るのが楽しいと言う感覚に近く、異性にモテたいという気持ちは薄かったです。
また、恋愛トークで盛り上がるのも苦手なことの1つでした。第三者の色恋沙汰でキャーキャー盛り上がって何が楽しいのか理解できず。
アスペ女性は異性に興味を持つのも遅いと言われています。
自分の体や心が「女」に変化していくのを受け入れるのが、なかなかスムーズにいかないのです。
そのため恋愛・結婚・子育てなど、「女」としてのはっきりとした役割が求められるようになるステージで、苦労も多いかもしれません。
男性脳なのだから当たり前ですね。新たな「女」としての役割を与えられるたびに、社会が求める理想の女性像との価値観のすり合わせを行ったり、女性脳の考えをインプットしていかなければならないのです。







ママ友付き合いとか、考えただけでアスペ女性には大変だろうなとわかる・・・
⑤ 変な男に狙われやすい/ダメな恋愛に依存する
これはアスペ女性が生きていく上で、人生を台無しにしないためにも、ぜひ知っておいてほしいことです。
アスペ女性は変な男性に狙われやすい傾向があると思います。そして、その変な男性に依存してしまう可能性も高いです。
まずアスペ女性は、一見すると日本人男性が好みそうな性格をしています。
私の知っているASD女性を見ると、みなさん自己主張が控えめで(喋るのが苦手なだけですが)、素直で、そして天然で危なっかしいところもある。④でも書いた通り、流行に流されないで自分を持っている。モテそうな雰囲気のある方が多いです。
ですがその独特の雰囲気に惹かれて付き合ったものの、アスペ特有の我の強さや独特のペース、コミュニケーションの希薄さなどに「こんなはずじゃなかった」と期待を裏切られる男性も多いかもしれません。
さらに発達障害を持って生まれて育つと、どうしても自己肯定感が低くなりがちです(仕方ないのですが)。
失った自己肯定感は、発達障害である自分を肯定するトレーニングなどで後天的に取り戻すことは可能です。でもそれができず精神面が不安定な時期は、自分に自信がないゆえに他者への依存心が強くなりがちです。
つまり変な男性や俺様男性にも「私には彼しかいない」と依存してしまうのです。
これ健常者女子にも言えるけど、
— なっつん@発達障害&HSP🐈 (@nattsu_326) June 23, 2019
発達障害の女子は特に自尊心が低くなりやすく依存心も強いため、
主語のほとんどが「彼氏が〜」「旦那が〜」になったら危険信号。
アイデンティティをパートナーに委ねている状態になっているからです。
自分の人生を生きていない状態。







私は10代後半〜20歳ぐらいまでこんな状態でした。つらかった。
でもこのツイートに寄せられているいいね数を見ると、同じ経験をしている女性は多いのですね。
自己肯定感を取り戻していく方法に関しては、こちらの記事にまとめました。お時間があったらぜひ読んでみて下さい。
さらにもう1つ、アスペの人は言葉の裏を読むのが苦手です。
人から言われたことをそのまま文字通りに受け止めて、言葉の裏にある意図には気づかないことも多いのです。
アスペ女性の場合は、男性の甘い言葉を鵜呑みにしやすいです。良からぬことを考えている輩であってもです。
異性関係で心に傷を負ってしまうと、その後に幸せな恋愛・結婚をする上での障害となってしまいます。
そうならないためにも、アスペ女子には「自分の心と体を守れるのは自分だけ」「男に依存するな」と肝に命じて生きてほしいなと、アラサーになった今強く思います。
このあたりの女性の上手な生き方については、こちらの本が分かりやすいです。
女の子の幸せについて、ズバッと明瞭に書いてくれています。養ってもらうことは依存していくことであり、イコール幸せではないことに気づくはず。
アスペ女性は生きづらいけど、幸せになれる


以上、アスペの女性がなぜ生きるのが大変なのか、書かせて頂きました。
男脳のアスペなのに女性として生まれた人は、常に「女」の仮面を被って生きてかなければならないような気持ちになると思います。自分の内面と社会から求められる「女性らしさ」のギャップがあることに、1度は悩むのではないでしょうか。
でも逆に言うと、アスペ女性の男性的な視点と女性的な視点を両方持っているという特徴は、様々な場面で役に立つはずです。
言い換えれば男性的な論理的思考と、女性的な繊細な感性の2つを持っていると言えるからです。これは仕事と私生活のバランスを取る上でも重要なこと。







男性性が強すぎると「競争」「稼ぐこと」に傾きすぎて、仕事一色になり家族を放ったらかしにしてしまう。女性性が強すぎると「愛されたい」「美しくなりたい」が強くなりすぎて、仕事が適当になってしまう。
詳しくはジョン・グレイの本を読んでみるとよく分かります〜
女子特有のグループ行動ができなかったり、女子会が苦手だったり、趣味が普通の女子と違ったり。アスペ女子は思春期の苦労が多いです。
でもそれを乗り越えればアスペ女性ならではの強みになるはずです。「他の女の子とちょっと違う」自分を好きになれたら最高です♪
アスペ(ASD)がどんな特徴があるか知りたい人は、こちらの記事もどうぞ。


























