「発達障害は遺伝するのかな?」と気になっている方が多いのではないかと思います。
今月開催した当事者会でもこの話題になりました。詳しくはこちらの記事にまとめてあります。
なっつん自身もずっと考えてきた問題です。
発達障害は遺伝で生まれた時から持っていたのか、それとも後天的に発達障害になったのか、あるいはその両方か・・・
最初になっつんの考えを述べておくと、発達障害は遺伝すると思います。ただし日常生活に支障が出るかどうかは、後天的に変えられると私は思っています。
今回は発達障害と遺伝の関係性について考えてみようと思います。
発達障害の医学的な原因ははっきりしていない
現在の研究では、発達障害の医学的な原因ははっきりしていないのが結論のようです。
現在、発達障害の医学的な原因ははっきりと解明されているわけではありませんが、多くの研究から発達障害は先天的な脳の機能障害によるものとされています。
発達障害は遺伝する確率があるの?きょうだい、父親、母親との関係は? 男女での発生率は?(LITALICO発達ナビ)
脳機能障害を引き起こすメカニズムとして、遺伝的な要因が原因の一部であると推測されています。何らかの先天的な遺伝要因に様々な環境的な要因が重なり、相互に影響しあって脳機能の障害が発現するのではないかという説が現在有力とされています。
たとえば自閉症スペクトラムの関連遺伝子が数多く報告されています。ですが、さまざまな遺伝子が複雑に関連しているため、現時点では、原因となる遺伝子を完全に特定することはできてはいません。
先天的な遺伝要因は関係あるだろう、と推定されているものの、現時点では原因となる遺伝子は特定されていません。
「子供への遺伝」を心配したり嘆いている方も多いのですが、発達障害は100%遺伝が原因だとは断言できないので、自分を責める必要は全くありません。
発達障害は遺伝すると思う

医学的にはっきりしていない以上、ここからは私の仮説になってしまうのですが、
発達障害はある程度は遺伝するのではないかというのが私の考えです。
8月の当事者会でも、「家族が発達障害だ/診断は受けていないけど明らかに発達障害だと思う」という方がたくさんいらっしゃいました。
確かに私も、大人になったいま自分の家系を分析してみると、明らかにASDの傾向がある人が多いです。
特に父方の親戚。実はあまり会ったことはありません。なぜか日本を出てしまった人が多数だからです。
よく思い返してみたら、私の父方にはアスペっぽい人が多かった。
— なっつん🐈発達障害&HSPの宇宙人 (@nattsu_326) July 9, 2019
父は喋るの下手で繊細で私に似てるし、祖父は東大で何かの研究をしていたし、祖母は老後1人でヨーロッパに移住した。叔父もなぜかいきなりアメリカに移住した。みんな、日本で生きづらさを抱えてたのかなぁと。やはり発達一家なのかな。
アスペなっつんと祖母はそっくり
そんな中でも、私の性格や興味関心が「おばあちゃんにそっくりだ」とよく言われてきました。
おばあちゃんと最後に会ったのは小学3年生ぐらいの時。おじいちゃんが亡くなった後、おばあちゃんはヨーロッパに行ってしまいました。当時の私にはなぜ行ってしまったのかが分からなかったのですが、ただ手紙と一緒に送ってくれる写真が綺麗だなと思ったのを覚えています。
それ以降会うことなく、亡くなってしまいました。
当時の記憶と後から聞いた情報を合わせると、アスペの私と祖母との共通点が見えてきました。
・家の中に個室が必要で、夕食後はみんなでテレビを見るより自分の部屋で過ごしたい
・部屋にこもったらなかなか出てこない
・かと思えば1人でふらーっとどこかに行ってしまう
・人の好き嫌いがはっきりしている ※
・読書が大好き
・それも歴史小説や、レ・ミゼラブル、風と共に去りぬ、オースティンなどの古い本がなぜか好きで、愛読している(ASDの友達に歴史好きが多い気がする)
・気に入った物を長年使う(こだわりの強さ)
・祖母は英語教師だった。私も翻訳をやっている。(語学が得意なのはアスペ女性に多い特徴)
・祖母は毎日日記を書いていた。私は今ブログを書いている。
・祖母はよく絵や刺繍を作っていた。私もデザインをやっている。
・一人で海外に行ってしまうところ。
・ヨーロッパが好きなところ(個人主義が居心地良いのかもしれない)
・人生の最期を外国で過ごしたいと思うくらい、無性に異国の地に惹かれるところ
見事にそっくりです。
たぶん、私がおばあちゃんの世代に生まれていたらこうなっていただろうなと思うし、おばあちゃんが21世紀に生まれていたら私になっていたのかな、と思います。
特に祖母の「人の好き嫌いがはっきりしている」というのは、ASDの人によく見られる特徴。これは小学生ながらに感じていました。
自分に似ている私には優しくてお菓子やお小遣いをたくさんくれたものの、似ていない姉には素っ気なくて何もあげなかった。自分の部屋に私だけを呼んで遊ぶのが毎回でした。
母はそのことに大変悩んだそうですが、後で母から聞くと、「お姉ちゃんは騒がしいから苦手」と言っていたそう。
ですが一般的には姉の方が人気者タイプです。喜怒哀楽が激しくてよく喋るし、体育会系なノリです。それに対して私は教室の隅っこで本を読んだりしているタイプでした。
ですが祖母にとっては私の方が「似ているから」、愛着を感じたようです。
他の親戚もASD傾向がある
話が逸れましたが、祖母のことを思い返してみると、アスペの私と共通点が多いことに気づきました。
父も繊細で1人の世界に閉じこもりがちで、趣味にこだわって30年以上続けるような人で、ASD傾向を感じます。
他にも父方の親戚を見ると・・・確かにASD傾向のありそうな人が多い。
特に私の叔父は突然アメリカに移住しました。仕事を辞めて急に新天地に飛び立ったそうです。
数えるほどしか会ったことがないですが、もしかしたら日本に生きづらさを感じていて別の居場所を求めたのかなぁ・・・と思いました。
母方はADHD(衝動性が強い)傾向の人が多い?
なっつんはASDの他にADHDも診断されているのですが、ADHDの部分は母方から遺伝しているのかもしれない、と思いました。
「あんたはお父さんやおじいちゃんおばあちゃんに似て頭は良いけど、お母さんに似ておっちょこちょいなところもあるよね」と言われたことがあります。
確かに母にはADHDらしきところがちらほらあります。衝動性が強い性格というか、感情のコントロールが下手なのかなと思います。
イライラするとすぐ家族に怒鳴ったり、物を壊したり、「出てってやる!」と飛び出すようなタイプでした。後先考えずに衝動買いしてしまうところもあります。

ASDのなっつんの家族・親戚にも揃ってASD傾向が見られるのは、決して偶然とは思えません。
特に祖母との一致具合は、同じ遺伝子を持っているのだろうなと強く感じます。
皆さんも自分の家族・親戚のことを思い返してみて下さい。発達障害傾向のある人は居なかったでしょうか?
「発達障害っぽくない人」は、後天的に自分を変えた人


病院やTwitterや当事者会で、「明らかに発達障害に見えない」「むしろ健常者よりしっかりしているんじゃないか」と感じる方にお会いすることが何度もありました。
いわゆるグレーゾーンの人はこれに該当するのですが、診断を受けていたり障害者手帳をもらっているような方でも「発達障害っぽくない人」はたくさん居ます。




「一見すると普通の人」なので誤解されやすかったり、理解や支援が受けづらいのが、我々の悩みだったりするのですが・・・
このような「発達障害っぽくない人」の正体は、社会に適合できるように後天的に自分を変えた人たちだと思っています。
発達障害を丸出しでは社会で上手くやっていけないことを悟っており、経験・知識の中で自分なりのサバイバル術を身につけた人たち。「健常者の仮面をかぶる方法を覚えた人たち」とも言えるかもしれません。
例えばADHDでもミスを防ぐための色んな工夫やライフハックを実践していたり、ASDでも会話の勉強をしたりすれば、自分の「できない」点をある程度までカバーすることは可能です。
脳みそ自体を変えることは不可能ですが、後天的にカバーすることはできるのです。
その「自分なりのサバイバル術」を見つけて実践できるようになることが、発達障害を持って生まれた人の人生の課題なんじゃないかなと思いました。




私も病院・本・ブログ・Twitter・当事者会など色々な情報源を通じて、発達障害でも上手に生きるためのコツを勉強させてもらっています。
でも大事なのは、頑張ってみたけれどどうしてもできないと言うところは、できないと認めること。
できないことがあるから障害なのであって、そこは素直にサポートを求めて大丈夫なのです。それは甘えでも何でもありません。
発達障害は先天的なものだけど、ネガティブになる必要はなし


「発達障害は先天的な脳の機能障害」と言われ、遺伝も関係する可能性が高い、ということも分かりました。
ですが先天的な障害と言っても、発達障害があること自体で困ると言うよりは、発達障害があることで仕事・生活・人間関係が上手くいかないから困ると言えるのですよね。
コミュニケーションが取れなかったり、ミスが多かったり、疲れやすかったりするためです。
脳みそ自体を変えることは不可能ですが、仕事・生活・人間関係への考え方や向き合い方を変えることはできるわけです。
なので「自分は生まれつき発達障害だから、一生変えられないんだ・・・」と悲観的になってはもったいないです。
「自分は生まれつき発達障害だけど、どうすればそれでも幸せに生きられるか?」を考え続けることが大事だと思っています。
嘆くよりも、行動する方が間違いなく変わります。
なのでもし「自分はかわいそうだから、同情してほしい」という考えの方がいたら、その考え方が変わったらいいなと思います。
発達障害でも幸せそうに生きている人と、不幸そうな人がいます。その違いは遺伝ではなく、後天的に自力で変えられるものです。























私も気になったことにはすぐに飛びついてしまうような衝動的なところがあります。