コンサータはなぜ流通管理されるのか。健常者が飲むと危ない理由

コンサータはなぜ流通管理されるの?



ADHDの方ならすでにご存知かと思いますが、昨年2019年12月からコンサータの流通が厳しくなりました。

なっつん

一時期は情報不足で混乱した人も多かったみたい・・・

簡単に説明すると、コンサータを処方する医師と処方される患者さんの両方が管理システムに登録されていなければ、薬局はコンサータを処方できない仕組みになりました。

「えっ、もうコンサータを処方してもらえないってこと!?」とショックを受けた方も居るでしょうか。

ですが、2019年12月までにコンサータを処方されていた方なら基本的には何の心配もいりません。

患者カードを渡されるので、それに名前や住所を記入するだけで手続きは終わり。後は今まで通りに処方してもらえます。

が、今後ADHDを疑って病院を受診する人の場合、以前ほど簡単にはコンサータを処方してもらえなくなる可能性がある、ということですね。

 

なぜコンサータは流通管理されるようになったのか?

「ちゃんと今まで通り処方してもらえるなら一安心・・・」とほっとした方も居るかもしれません。

ですが大事なのはなぜ急に厳しく流通管理されるようになったのか、その理由を考えてみることです。

理由を考えてみると、コンサータに潜むリスクが少しずつ浮き彫りになります。

 

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私は以前にこんな記事を書いている通り、日頃コンサータに助けられている1人です。

コンサータを飲んでいるおかげで今普通に会社に行って働けていますし、それまで悩まされていた日中の眠気注意力散漫になることが、かなり改善されたと思います。

だからこそメリットの方にばかり注目しがちなのですが、もちろんコンサータは魔法の薬ではないので、効果と引き換えにリスクもあるのですよね・・・。

今回はコンサータに潜むリスクについて考えてみます。

 

コンサータに潜む3つのリスクと、健常者が飲むと危ない理由

① コンサータは合法の覚せい剤。依存性がある

コンサータのリスクとして真っ先に挙げられるのが、その依存性です。

コンサータを処方される時に、医師や薬剤師から「覚せい剤と同じ」という説明を受けて少しびびってしまった方も多いのではないでしょうか?

全くその通りでして、コンサータは別名メチルフェニデート。

覚せい剤などの麻薬と同様に、中枢神経を刺激する向精神薬なのです。

依存性が高く、1度飲み始めるとやめられなくなってしまう方も実際に多いのではないでしょうか?

(一方のストラテラは中枢神経を刺激しないので、コンサータに比べると依存性は低いものです。なのでストラテラを勧める先生も多いと思います)

なっつん

そう言う私も少し依存してしまっていて、コンサータなしでは日中働くことはできないと思います・・・。

発達障害の特性なのか、日中の眠気がとにかくひどいからです(´・ω・)

休日は絶対に飲まないようにして休薬日を作るなど、なるべく依存を避けられるように対策しています

 

② 副作用

コンサータは薬ですから、もちろん様々な副作用があります。

コンサータ錠 患者向医薬品ガイドから、コンサータの副作用についてまとめてみました。

全身

発熱をしばしば伴う、冷汗が出る、高熱、汗をかく、体のこわばり、発熱、体がかゆくなる、急激に体重が増える、疲れやすい、体がだるい、力が入らない

 

頭部

ぼーっとする、突然の意識の低下、突然の意識の消失、突然の頭痛、突然のめまい、意識の低下

 

顔面

あごの痛み

 

白目が黄色くなる

 

口や喉

話しづらい、よだれが出る、飲み込みにくい、突然の嘔吐(おうと)、突然しゃべりにくくなる、突然言葉が出にくくなる、血を吐く、吐き気

 

胸部

しめ付けられるような胸の痛み、胸を強く押さえつけられた感じ、呼吸数が増える

 

腹部

お腹が張る、食欲不振

 

手・足

左腕の痛み、手足のふるえ、脈が速くなる、突然片側の手足が動かしにくくなる、手足のしびれ

 

皮膚

ほぼ全身の皮膚が発赤する、フケやかさぶたのようなものを付着しそれがはがれ落ちる、皮下出血によるあざ、皮膚の潰瘍、皮膚が黄色くなる

 

便

便に血が混じる(鮮紅色~暗赤色または黒色)

 

尿

尿の色が濃くなる

 

その他

血圧が上昇する

コンサータ錠 患者向医薬品ガイド

どうでしょう、これを見ると「怖っ!!」と思うのも無理はないですよね。

実際この副作用にはかなりの個人差がありまして、コンサータを飲んだら心臓が痛くなったり頭痛がひどくなって全くダメだったという人も居れば、相性がよくて副作用に全く悩まされない人も居ます。

なので飲んでいて体調の変化や不調を感じたら、すぐに先生に相談するのが大事です。

なおコンサータの副作用で1番多く見られるのは食欲減退・体重減少だそう。

それも大人より子供の方に多く見られるようですね。

特に成長期のお子さんの場合はたくさん食べるのが大事なので、これは少し問題かも。間食をしたりエネルギー量の多いものを食べたり、量を増やしていく工夫が必要かもしれません??

 

ちなみに私の場合、ひどい副作用は見られないし食欲は逆に増したのですが、体重は少し落ちてしまいました。

自覚している変化は、食べても食べても体重が増えなくなったことです。

1日中中枢神経が興奮していると、知らぬ間にエネルギーが消費されていくのかもしれません??

あとは血圧も上がったのですが、元がひどい低血圧に悩まされて「血圧を上げるために塩分をたくさん取って下さい」と健康診断で言われるぐらいだったので・・・笑

逆に血圧が上がってちょうどよくなりました。それに伴って貧血と冷え性も改善しました。

なので私の場合は色々とちょうどよかったのですが、元から血圧が高い人などは健康に悪影響が出るかもしれません。

 

③ 17歳未満は不整脈リスク1.6倍

ADHDへのメチルフェニデート、17歳未満は不整脈リスク1.6倍/BMJ

こんな記事を読みました。

どうやら17歳未満でADHDを診断されているお子さんがコンサータを服用し続けると、不整脈のリスクが約1.6倍増大するようです。

さらに先天性に心疾患のある場合、不整脈のリスクは約3.5倍。

これは怖い数字ですね。。

前項の依存や副作用の件も含め、子供にコンサータを飲ませることはできる限り避けるべきなのかもしれません。

 

最も怖いのはコンサータが譲渡され、健常者が飲むリスク(特に子供)

恐らくこれが今回の流通規制に至った1番の理由だと思うのですが・・・

健常者、特に子供や若い人の間でコンサータが流通してしまうリスクが1番恐ろしいです。

コンサータはADHDの治療薬ですから、当然健康な人が飲めば効果が強すぎて様々な悪影響が出ることが想像できます。

覚せい剤と同じように中枢神経に作用するものですから、薬物依存になってしまう可能性も当然あるわけです。

そんな危険な薬でありながら、今までは処方の基準が結構ゆるかったのですね。

はっきりとADHDの検査をしたわけでもないのに、「ADHDの傾向あり」というだけですぐに処方してしまうような先生も居るようですから。

 

そしてコンサータを他人に譲渡することは法律で禁止されています

渡してしまうと逮捕されるリスクもありますので、子供などが知らずに友達に渡してしまうリスクも怖いですね。

例えばこんなツイートを見つけました。

 

この女子大生は、どこからかコンサータを入手した模様・・・。(友人からの譲渡説が濃厚なようです)

コンサータを受け渡ししている時点ですでに法律違反ですし、このツイートを見て「そんな楽してテストの点数上がるなら俺も飲んでみたい!!」と思う人が他に出てくるかもしれません。

覚せい剤や麻薬のようにコンサータが取引されるようになってしまうかもしれません。

これは確かに危ないし、流通管理が必要ですね。

 

実際に悲惨な事件も起こっていて、2007年のリタリン騒動が有名です。

向精神薬を服用していた米銃撃事件犯の少年たち

・・・この向精神薬の代表的な薬のひとつに、リタリン(塩酸メチルフェニデートの一般製剤)がある。すでに、スウェーデンでは1960年代後半に同剤の発売が禁止されており、1970年代にはヘロインと同等の依存性があると指摘されていた。それにもかかわらず、アメリカではADHDの特効薬として患者への投与を継続。また、子どもへの投与だけではなく、大人の間でも「活動的になり仕事や家事がはかどる」という理由で、急激に広まっていった。リタリン生産量は1990~1999年に全世界で700%という高い伸びを示し、その9割がアメリカで使用されていた。

 だがそうしたなか、少年たちによる銃乱射事件が学校内で多発する。彼らは学習機能障害と診断され、リタリンなどの向精神薬を投薬されていた。コロラド州ではその後、厳密な検査を行わず安易に診断を下されたADHDの子どもに対して、リタリンを強制投与することを禁止した。

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なかなか悲惨ですね・・・

しかし、日本でも起こりうる話です。

まとめると、コンサータが「活動的になり作業がはかどる薬」として健常者の間に流通してしまうのは避けなければならない。特に子供の間に広まってしまうと、依存症や不整脈のリスクが高く非常に危険。ということですね。

 

コンサータのリスクを理解して生活に役立てよう

以上、流通管理が始まったコンサータについて、改めてリスクを見直してみました。

こうやってまとめてみると危険な薬のような気がして、服用するのをためらう人も出てきてしまうかもしれません。

しかしコンサータはリスクさえしっかり理解して正しくお付き合いすれば、ADHDの人生を良くしてくれるものです。

私も含め、コンサータのおかげで仕事や生活ができている、と感謝している人も多いはず。

コンサータの不正な譲渡や悪用が減ってくれることを願うばかりです。

 

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2 件のコメント

  • 以前飲んでいました。
    でも効果がなかったのと、なんとなく体調不良になるので、自分から医師に頼んでやめました。
    その代わり別の薬が処方された気がしますが、覚えていません。
    それは、私に記憶喪失があったからです。

  • 先程コメントしました。
    コンサータをやめて、他の薬を処された件。思い出しました。リタリンです。
    これは私にとても効きました。朝眠気が酷いタチでしたが、すっきり目覚められるようにもなり、ADHDにももちろん効きました。
    しかしある日、処方できない、と言われ処方箋から消えました。
    すっきり目覚められたのが、できなくなりかなり辛くなりましたが、その後は処方されることはありませんでした。

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